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●火災についての基礎知識
 火災で一番恐ろしい゛煙"
2001年9月1日の新宿歌舞伎町ビル火災で44人の犠牲者を出したニュース
は私たちの記憶に新しいところです。
死者の多くは多少のやけどを負っているものの、ほとんどの衣服がそれほ
ど焼け焦げておらず、煙による一酸化炭素ガス中毒死とみられています。
ゲームセンターのゲーム機の多くは焼け跡が少なかったことから、狭い、通
気性の悪い場所での火災発生で、不完全燃焼状態の一酸化炭素ガスを大
量に含んだ熱風のような煙が店内を襲ったものと見られています。
また、出火原因、出火場所についてもまだはっきりせず、捜査本部の慎重
な調査が続いていますが、現状では放火による可能性が否定できないとさ
れています。
火災で恐ろしいのは、出火場所付近での火や熱による直接的な影響だけ
でなく、火災によって生じる煙です。例えば100名以上の死者を出した1972
の大阪千日デパートビル火災や1973年の熊本大洋デパート火災では、
その犠牲者の多くが出火場所から離れた上階で、伝搬した煙によって亡く
なっています。このように火災時の煙は、たとえ火の元から離れた場所にい
る場合でも、火災に気づくのが遅れ、避難のタイミングを失ったときには死
に至る原因となります

また火災が発生した場合、多数の死者が発生するビル火災だけでなく、日
常の住宅火災でも多くの方が一酸化炭素中毒や窒息などによって亡くなっ
ています。
 フラッシュオーバー
住宅で火災が起きたとき、一般に最初のうちは一部の壁や家具が燃えてい
る状態がつづき、しばらくの間は室内の温度はそれほど上昇しません。しか
し、この初期段階が過ぎ、やがて室内の多くの可燃物が着火温度に達する
ほど熱くなると、一酸化炭素や二酸化炭素濃度も急速に上がりとても危険な
状態に達します。 温度の急上昇により、窓ガラスが割れたと同時に一気に
空気が室内に流れ込むと、一瞬のうちに部屋全体が炎に包まれる状態に急
変します。これがフラッシュオーバーと呼ばれる現象です。
最近の機密性の高い部屋で、エアコンなどで窓を閉め切った生活が多くなっ
ていますので、このフラッシュオーバーの危険性が高くなっています。